【薬剤師おすすめ】睡眠を助けるナチュラルレメディー5選

【薬剤師おすすめ】睡眠を助けるナチュラルレメディー5選

睡眠を妨げる要因

ベッドに入ったはいいけれど、なかなか寝付けない。すぐに目を覚ましてしまう。目覚めが悪い。。。誰しもが睡眠の悩みにぶつかったことがあることと思います。
まずは、睡眠の妨げになる原因について、心当たりがないか、考えてみます。

心理的な要因:何か心配事やストレスがある
身体的な要因:病気やケガによる痛みやかゆみなどがある
薬や食べ物による要因:カフェイン、アルコールやある種の医薬品による
環境による要因:寝室の温度が適切でない、騒音など


原因がわかったら、ゆっくりと問題を解決してたらよいですね。
さらに、ナチュラルレメディーのお助けをかりてみることもおすすめします。

 

おすすめのナチュラルレメディー

1.カモミール

学名【Matricaria recutita】、カミツレとも呼ばれるカモミールには、ジャーマンカモミールとローマンカモミールがあります。白い可愛らしい花は乾燥してハーブティーとして利用されます。
わかっているだけで28種のテルペノイドと36種のフラボノイドが含まれ、不眠、不安、胃腸障害などによいとされ古くから薬草として利用されてきました。

カモミールの精油も気持ちを穏やかにさせる効果があり、寝る前にディフューザーを使ったり、首筋に少量を塗ったりするのも良いですね(皮膚が弱い方は希釈してください)。

 

カモミール

 


2.パッションフラワー

学名【Passiflora incarnata】和名でトウケイソウ(時計草)と呼ばれるパッションフラワー。その名の通り、時計の文字盤にそっくりな大胆な花が咲き、その実はパッションフルーツと呼ばれ、食用になる種類もあります。

パッションフラワーが脳内のガンマ-アミノ酪酸(GABA)と呼ばれる化学物質のレベルを増加させるとも言われており、リラックスした状態に導くのに役立つと言われています。
カモミール同様、ハーブティーにして寝る前に飲むのがおすすめです。

 

パッションフラワー


3.マグネシウム

マグネシウムは脳の機能や心臓の健康に大変重要なミネラルで、心と身体を落ち着かせることによって、眠りにも良い働きが期待できます。

研究によると、マグネシウムのリラックス効果は、メラトニンの生成を調節する能力に一部起因している可能性があります。マグネシウムは筋肉をリラックスさせ、睡眠を誘導することが知られています。

また、鎮静効果を持つ脳のメッセンジャーであるガンマ-アミノ酪酸(GABA)のレベルを上昇させるようです。
サプリメントでマグネシウム単体を摂取するよりも、メラトニン、グリシン、ビタミンB群を組み合わせると効果が高いようです。


4.グリシン

グリシンは、神経系に重要な役割を果たすアミノ酸です。また、睡眠の改善にも役立つ可能性があります。

2006年のある研究では、睡眠が不良な参加者が就寝直前にグリシン3gまたはプラセボを摂取したところ、グリシン摂取群では、翌朝の疲労感が少ないと報告されました。また、翌朝の活気、元気さ、明晰さも高かったことがわかっています。

睡眠が不良な参加者を対象にグリシンの効果を調査した2007年の研究では、就寝前にグリシン3 gを摂取した参加者は、プラセボ群と比較して睡眠の客観的な質の改善が見られました。グリシンサプリメントは参加者の睡眠導入時間も短縮しました。

また、2012年の小規模な研究では、一時的な睡眠不足を経験している人においても、グリシンは昼間のパフォーマンスを向上させることが示されました。
3晩連続で睡眠制限を受けた被験者は、就寝前にグリシン3 gまたはプラセボ3 gを摂取しました。グリシン摂取群では、疲労感や昼間の眠気の軽減がより大きかったと報告されました。

グリシンはパウダー錠剤の形で購入することができます。ゼリーになったタイプもあります。体重1キログラムあたり0.8 gまでの摂取は安全であるようです。

また、ボーンブロス、肉、卵、鶏肉、魚などの動物性食品、豆類、ほうれん草、ケール、キャベツ、バナナ、キウイなどの食品を摂取することで、グリシンの摂取量を増やすこともできます。


5.カンナビジオール(CBD)

カンナビジオール(CBD)は、大麻草から抽出される成分で、オイル、カプセル、グミなど多くの製品に使用されています。


日本で販売されているCBD製品は、大麻の中で精神活性作用のあるテトラヒドロカンナビノール(THC)は配合されておらず、高揚感を引き起こすことはありません。
興味深いことに、いくつかの研究では、CBDが不安を軽減し、自然な睡眠補助剤として機能する可能性があることを示しています。
たとえば、34の研究を含むレビューでは、CBDが単独で使用されるかTHCと同量の場合に、不眠症の症状を軽減するのに役立つ可能性があることがわかっています。


また、不安を持つ72人の参加者を対象とした別の研究では、CBDの使用により、約67%の参加者で睡眠の質が向上し、約79%の参加者で不安が軽減されたと報告されました。
なお、CBDの長期的な安全性に関する研究は限られており、妊娠中や授乳中の人には推奨されていません。

 

★薬剤師Marikoおすすめのグミはこちら

CBDfxスリープグミには、CBDの他に、カモミール、パッションフラワー、レモンバームといったリラックスハーブが配合されています。

食べやすい柔らかめのグミは、ゼラチンを使用していないので、ヴィーガン対応なのもレア。

CBDfxスリープグミ



抗ヒスタミン剤が配合された「ウット」「ドリエル」といった市販薬の購入や、眠剤をお医者さんに処方してもらうのもオプションではありますが、その前に、こういったナチュラルレメディーでご自身に合った眠りの改善方法をみつけてみるのもおすすめです。



<参考文献>
Chamomile: A herbal medicine of the past with bright future
Mol Med Report. 2010 Nov 1; 3(6): 895–901.
The Importance of Magnesium in Clinical Healthcare
Scientifica (Cairo). 2017; 2017: 4179326.
Magnesium Intake and Sleep Disorder Symptoms: Findings from the Jiangsu Nutrition Study of Chinese Adults at Five-Year Follow-Up
Nutrients. 2018 Oct; 10(10): 1354.
The Role of Magnesium in Sleep Health: a Systematic Review of Available Literature
Biol Trace Elem Res . 2023 Jan;201(1):121-128.
The Effects of Magnesium – Melatonin - Vit B Complex Supplementation in Treatment of Insomnia
Open Access Maced J Med Sci. 2019 Sep 30; 7(18): 3101–3105.
Subjective effects of glycine ingestion before bedtime on sleep quality
Glycine ingestion improves subjective sleep quality in human volunteers, correlating with polysomnographic changes
The Effects of Glycine on Subjective Daytime Performance in Partially Sleep-Restricted Healthy Volunteers
Front Neurol. 2012; 3: 61.
Dietary Glycine Is Rate-Limiting for Glutathione Synthesis and May Have Broad Potential for Health Protection
Ochsner J. 2018 Spring; 18(1): 81–87.
CDC:CBD: What You Need to Know
Use of Cannabidiol in the Management of Insomnia: A Systematic Review
Cannabis Cannabinoid Res . 2023 Apr;8(2):213-229.
Cannabidiol in Anxiety and Sleep: A Large Case Series
Perm J . 2019;23:18-041.
Cannabinoid therapies in the management of sleep disorders: A systematic review of preclinical and clinical studies
Sleep Med Rev . 2020 Oct;53:101339.

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